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2013-01-07 お知らせ

純真学園大学教員紹介②【被災地復興に協力 新井】

 
   『放射性物質除染アドバイザー』として福島県双葉郡広野町の復興に協力されている、放射線技術科学科の新井教授をご紹介します。
 
放射線技術科学科 教授
新井 正一
【放射線科学分野担当】



 
Q1 広野町の『放射性物質除染アドバイザー』を委嘱された経緯を教えてください。
 
山田基星広野町長と新井教授
A1 昨年6月(震災3ヶ月後)文部科学省より委嘱を受け福島県内の放射性物質の汚染状況調査に1週間行きました。その時に、広野町の調査をすることになりました。
広野町は、地震、津波、そして放射性物質による汚染の被害を受けた地域で、国の原子力災害対策本部より「緊急時避難準備区域」に指定され、町民の全員が避難をしている地域でした。
町でも、「放射線の専門家が誰もいないため、困っている」とのお話があり、「何かお力になれることがあれば・・・」とお伝えしたところ、昨年9月に山田基星町長より放射線の専門家として協力依頼があり、お引き受けしました。   
 
 
Q2 『放射性物質除染アドバイザー』とは、どのような活動をしているのですか?
 

A2 震災直後は、町の中の放射性物質の汚染調査を行っていました。調査により汚染状況がわかったところで、現在は除染作業のアドバイスをし、除染後の放射性物質の調査を行っています。また、町民の健康福祉、放射線に関する相談を受け、心のケアも行っています。
他にも、環境省・福島県主催の各市町村の放射線アドバイザー会議に出席し、多くの専門家たちと共に、放射線健康リスク管理に関する情報交換などを行っています。
今後は、放射線アドバイザー会議を通して、福島県民に対しての活動も行っていく予定です。
 
土壌調査の様子
 

 
Q3 現在の福島県、広野町の状況を教えてください。
 

A3 昨年3月~9月 国の原子力災害対策本部より「緊急時避難準備区域」に指定
10月~  「緊急時避難準備区域」解除
しかし、平成24年12月現在でも、町民の多くは放射線の影響を心配して、町外に居住していらっしゃいます。昼間は広野町に戻って働いている方も、夜になるといわき市にある避難所等に戻り生活をしていらっしゃる方が多くいます。
また、現在、一般住宅のほぼ100%の除染作業が終了しています。
 
震災直後の広野町の様子

 
Q4 『放射性物質除染アドバイザー』としての活動を通して、感じられたことをお聞かせください。
 
 健康福祉、放射線に関する相談会の様子

A4 長い期間をかけての復興を考えていかないといけないと思っています。困っている人を放っておけない、自分にできることを最大限にやっていきたいという思いから、『放射性物質除染アドバイザー』を引き受けることにしました。福島県と福岡県、距離は遠いですが、これからも被災者に寄りそう協力をしていきたいと思っています。 


 
 
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 福島県双葉郡広野町ホームページ http://www.town.hirono.fukushima.jp/
 

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